PCやOA機器メーカーについて

Iotの成長により、世界中で新興企業が参画、成長している業種

コンピュータ・通信やOA機器メーカー系の業界規模推移をみてみると、全体的に伸びが緩やかになり停滞期を迎えていると言えます。

携帯電話業界では、スマートフォンの台頭により2011~2013年にかけて大幅な増加がみられましたが、それ以降は需要も落ち着いてきました。OA機器業界でも同様に、業界規模は横ばいとなりつつあります。世界トップクラスのブランド力を誇る国内メーカーが堅調に輸出を続け、2012~2013年には拡大・回復傾向にあったものの、2015年には 前年と同規模にとどまりました。クラウドが普及したことにより、紙を使うプリンター・コピー機の需要が減ったことも一因となっています。この現状を踏まえたコンピュータ・通信機器業界、OA機器業界に共通する課題は、市場・需要の拡大です。

通信機器業界では、特に通信機器の買い替えサイクルの長期化が問題となっています。ビジネス・個人向け市場ともにパソコン・携帯電話の需要が下がりつつあるため、買い替え時期の需要回復を待つだけでなく、新技術の開発を活発化させていく必要があります。そこで今後需要拡大を見込まれ注目されているのが、個人向けタブレットPCやウェアラブル端末などです。総務省のガイドライン適正化に伴う値上げで打撃を受けた携帯電話業界では、格安スマホも次々に登場してきています。加えて、少子化による市場縮小も見逃せない問題の1つです。国内需要の減少をいち早く把握し販路拡大を図っているOA機器メーカーのように、通信機器業界でも海外市場の開拓へ積極的に取り組むことが求められます。そして、今後の展望を考える上でも、海外への意識は重要です。グローバル化・ボーダレス化が進むにつれ、新興国を中心とした新規参入者の増加、価格競争の激化は免れません。また、数年のうちに国内外でAI(人工知能)やIoTも目まぐるしいスピードで発展してきています。それらの新技術に対応する通信・OA機器が今後の需要に当てはまると考えられます。