コンサル・シンクタンクについて

グローバルで活動する企業が増える中、企業だけでなく公共事業でも必要とされる業種

ビジネスコンサルタント・シンクタンク系市場の専門調査会社IDC Japan 株式会社によると、2016年の市場規模は6,792億円を記録しました。その後も堅実に増加し、今後の成長性が期待されています。

1970年代までは「マスマーケティング」の時代と呼ばれ、消費者がみんなと同じものが良いという嗜好の傾向がありました。しかしインターネットの流通や女性の社会進出などの時代の流れとともに、十人十色が主流となり、消費者の動向がみえにくい時代へ変化しています。そのため、企業は個々の好みに合ったマーケティングの調査や、新しい経営戦略が必要になり、コンサルタント・シンクタンクの市場がますます広がりを見せるでしょう。目下の課題は、グローバルに活躍する企業クライアントの増加です。1990年以降、人材や製造コスト削減のために海外に拠点を置く企業は増加しており、国境を越えたビジネスが展開されています。そのためクライアントの求める調査依頼もグローバル化が進み、言語や文化の壁が課題となりました。そのような環境の変化の中、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社は、グローバルな課題にチーム制で取り組み、成果を上げています。シンクタンク事業本部を環境・知的財産・文化などカテゴリ別にチームを構成し、高い専門性を習得した研究員が課題に取り組むことで、クオリティの高い提案をすることが可能です。また言語や慣習が異なる外国文化をよく理解し、現地関係者とよく話し合うことで、共通の基準を作り上げることに成功しています。他にも株式会社野村総合研究所は、「顧客の期待を超える」という信念の元、モンゴルの金融機関にデータシステムを提供し、海外の証券市場を大きく進化させました。このような企業努力や経営戦略の工夫により、数々の実績を収める動きがみられる傾向です。またビジネスコンサルタント・シンクタンク系のクライアントは、民間企業以外に自治体や官公庁などの公共事業の依頼もあります。そのため公共性の高いビジネスという特徴があり、今後も国の垣根を超え、さまざまな調査や提案のニーズがあるでしょう。