機械メーカーについて

世界情勢や景気に左右されやすく、世界中のメーカーと競争が激しい業種

機械メーカー系の過去の業績を振り返ると、2005年から2007年にかけて増加傾向にあった業績も、2009年にかけて減少していることが分かります。業界規模が減少した原因のひとつとして、金融危機の影響や海外の建設機械需要が落ち込んだことが影響しているのでしょう。しかし、一旦減少傾向にあった業績も2015年にかけて増加していきます。業績が上がった要因として考えられる点はいくつかあり、新興国や北米での需要拡大の影響や、2011年に起こった東日本大震災をはじめ、国内で起こった震災復興による需要の拡大も影響していると言われているのです。

機械メーカー系業界の目下の課題として挙げられるのは、新しい市場の開拓や経営の見直しです。機械業界は、世界情勢や景気に左右されやすい業界であることから、金融危機や大きな情勢の変化があった場合は、大きなダメージを受けてしまいます。経営に関わる大きなダメージを受けないためにも、経営戦略をしっかりと立て、新しい地域や新しい分野への進出も考慮しながら仕事を進めていく必要があります。そして、グローバルに通用するためには、コストの見直しも重要なポイントのひとつです。日本国内で作る機械は、性能が高く世界トップレベルの技術を誇っている一方、コストが高いことが懸念されています。海外メーカーの機械のような低コストの機械が主流となってしまうと、グローバル市場で勝ち残っていくことは困難です。現在の性能や技術を維持しつつ、コストの見直しが必要であると考えます。

今後も機械メーカー業界は、世界中のメーカー同士の競争が激化してくると予想されます。海外メーカーでも、日本の技術を学び、より安いコストで日本の水準と同じようなレベルの機械を作るスキルが身についているからです。これからは、新しい分野での業務展開とともに、日本でしか作ることのできない技術や製品の見直しも重要になってくると考えられます。