システムエンジニア(SE)として転職する際、面接でどんな転職理由が使われますか?

システムエンジニア(SE)として転職する際、面接でどんな転職理由が使われますか?

システムエンジニア(SE)は、職場へのさまざまな不満から転職を希望する人も多い職種です。

この記事では、転職活動中のSEに向けて、SEが転職を希望する理由と、それを転職活動においてどのように伝えると効果的なのか、例文を交えて解説します。転職活動を成功させるために、ぜひ参考にしてください。

システムエンジニア(SE)が転職を決意する実際の理由

SEは転職希望者が多い職種ですが、その理由はさまざまです。ここでは、主にどのような理由で転職を決意しているのかを解説します。

給料や評価が上がらない

「給料や評価が上がらない」という理由は、代表的な転職理由のひとつです。仕事が正当に評価されにくかったり、給料が上がりにくいことを理由に転職を決意するSEは多いです。

「高い実績をあげたときに、称賛の言葉はもらえたが、給料には反映されなかった」「成果が目に見えないプロジェクトと、成果がわかりやすいプロジェクトで大きく評価に差がある」、また「年功序列の給与制度のため年収が上がるのが遅い」などの評価や給与に関する悩みが、転職を決意するきっかけになっているようです。

勤務時間に不満があった

SEは就労環境が過酷なケースも多く、このことも転職を決意するきっかけとなっています。高い技能が要求されるために他の人間では業務に対応できず、結果として長時間労働を余儀なくされることもあるようです。
「休みが週に1日しかなく、平日は毎日終電で帰宅している」「月間の労働時間が260時間を超えていて休む暇がなく、残業代の支払いもない」など、勤務時間の長さが負担になっている場合に、転職を決意する人が多くなっています。

希望の仕事ができない

SEの中には「希望の仕事ができない」という理由で転職を決意する人も少なくありません。SEといっても、その業務はさまざまで、現場での作業だけでなく、全体のマネジメントやディレクションなどの役割を担う場合があります。その中で、自分が希望した役割をさせてもらえない場合に、転職を決意する人も多くいます。

また、「異動した部署での業務に興味が持てなかった」「所属部署の異動を申し出たが、希望がかなわなかった」というケースもあります。

会社の将来に不安を感じた

会社の将来に不安を感じた場合も、SEが転職を決める理由になります。不安の理由は年齢によっても変化し、若いうちはキャリアや給料が気になったり、歳を重ねるにつれて上司や経営陣のふがいなさが気になるようになったりします。40代になると、会社の方向性や戦略に不安を覚えて転職を決意する人も多くいます。

また、業界自体が傾いてきた場合、専門職であるSEは潰しが利かなくなることもあります。そのため業界の将来性に不安を感じ、転職を決意する場合もあります。

人間関係に不満があった

人間関係への不満も代表的な転職理由のひとつです。なかでも上司に対する不満の声も多いようです。SEならではの理由として「上司が新しい技術について理解していない」「その納期では工数的に無理があるのに現場の声を汲み取らない」といったことも、SEが転職を決めるきっかけとしてよく聞かれます。

人間関係がこじれると、仕事へのモチベーションも下がるものです。このように人間関係の改善が図れない場合に、転職を決意する人が多くなっています。

※参考:上司に話さなかった転職理由と転職してわかった事実|Tech総研

SEの転職理由の伝え方と例文

これまで解説してきたとおり、SEの転職理由はさまざまです。ここでは、転職理由を上手に伝える方法を例文を交えながら紹介します。

転職理由は前向きなものにする

転職理由を伝えるときに意識することは、「退職理由≠転職理由」ということです。前職でいくら嫌なことがあったとしても、前職の悪口を言ってはいけません。それは退職理由であって、志望する会社に入りたい理由にはならないからです。

転職理由を伝えるときは、ポジティブに伝えることが大切です。前の職場から志望する会社へ移る理由を前向きに言い換えることで、よい印象を与えることができます。「前職と自分が合わなくなった」→「御社の方針に共感した」→「転職を決意した」という流れになるようにすれば、スムーズに説明することができます。

前職の悪口を言うのではなく、あくまでも「前職の方針や環境と、自分の能力や目指す姿が合わなくなった」と説明することが肝心です。その際に、自分の技術力や専門性をアピールすることができれば、さらに良いでしょう。

自分の専門性をアピールする

自分の専門性をアピールすることは、SEにとって重要なことです。会社の方向性に不安があって転職をする場合でも、あなた自身が持つ技術力や専門性と絡めながら説明することで、面接官によい印象を与えられます。

業務の時間外での資格取得やセミナーへの参加など、専門知識を学んできたことをアピールするのも有効です。専門的な仕事の教育時間を最小限にしても、自主的に成長してくれるスタッフは会社にとってプラスになります。
しかし、専門性だけをアピールしても転職は成功しません。転職の際に一番重視されるのは、これまでの実績や経験、経歴です。前職での成果や実績を、積極的に伝えるようにしましょう。

例文

前職でSEとして○年間経験を積んできました。主な実績としては○○のプロジェクトで○○に取り組み、○○といった成果を出しました。このプロジェクトでは○○に苦労し、○○といったピンチも経験しましたが、○○や○○の工夫をすることでこの壁を乗り越え、成果に繋げることができました。また、業務時間外にも資格取得のための勉強をしたりセミナーに参加したりすることで技術力を磨いてきました。しかし、前の職場が方針を転換したことによりその技術を活かす機会がなくなってしまいました。

私が勉強してきた技術を高く評価し活用している御社で、培ってきた技術を発揮し利益に貢献したいと考えています。

事業・サービスへの関心を伝える

その事業に、SEとしての自分のスキルで貢献したいという想いを伝えることも重要です。「大企業だったので」「CMで見たから」といった理由はよい印象を与えません。事業内容のどんなところに惹かれたのかを原体験を交えて具体的に説明できれば、面接官もあなたと一緒に仕事をしたくなるでしょう。

例文

前職では、ソフトウェアの開発を行っていましたが実際は他社のサービスの仲介・斡旋でした。理想としては、クライアントにとって本当に必要な機能を実装したソフトウェアを提案し、自ら開発したかったのですが、現実は代理店のような仕事をせざるを得ず、クライアントの利益を考えた開発ができないジレンマもありました。

Web業界で独自サービスを展開している御社なら、利用者の利益を考えた開発ができると考え、転職を希望しています。

キャリアアップへの意欲を伝える

SEとしてのキャリアアップを求めて、転職を希望していることを伝えるのも有効です。出世意欲が少ない若者が問題視される中、向上心を持って仕事に取り組む人材は好印象を与える場合もあります。キャリアアップに必要な経験を積んできたことや、資格試験の勉強をしていることなどを伝えるとさらに効果的です。

例文

前の職場で、私は開発系のSEとして働いていました。初めはプログラミングのみを担当していましたが、現在では基本設計の段階から携われるまでに成長できました。これまで培ってきたキャリアを活かし、現在では部下や後輩を指導してチーム全体で成果を上げることにやりがいを感じています。

しかし、前の職場は大手企業の下請けでしたので、上流工程で仕事をするためのポストに限界がありました。そのため、さらなるステップアップを考えて、御社に応募させていただきました。

「待遇が良い」という理由は言い換える

「給料が高い」「ボーナスが高い」「休みが多い」など、待遇のよさが転職理由の場合、上手に言い換える必要があります。確かに、待遇が悪い企業から待遇がいい企業に転職したいという気持ちは誰にでもあることですが、それを第一の理由とする人を採用したいと思う面接官は少ないでしょう。

そのため、「待遇がいいから」という理由は、「自分を大切にしてくれる会社に貢献したいから」という理由に言い換えて伝えるようにしましょう。

ただし、業界の常識に照らしても明らかに劣悪な待遇の職場で働いている場合はこの限りではありません。「勤続8年目のリーダーなのに新卒と給料が同じ」「家族との時間が全く取れない」「労働環境が悪すぎて体調を崩す同僚が続出している」といったレベルであれば、正直に伝えることは必ずしもマイナスになりません。

例文

SEとして長年キャリアを磨いてきました。私のモットーは「値段以上の働きをすること」で、会社に報酬以上の価値を返すために目の前の仕事に全力で取り組み、成果を出しながらスキルアップしてきました。

しかし、前の職場では、その給与体系上、SEとして積み上げてきた成果に見合った給与をいただくことが難しくなってきました。

御社は、実力や成果に応じて、それに見合ったポストを用意する社風だと聞き、自分の実力を最大限に発揮して利益に貢献したいと考え、転職を決意しました。

まとめ

SEが転職を決意する理由はさまざまですが、転職理由を伝える際にはポジティブに言い換えることが大切です。

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